南の冠座の物語

 

南の冠座はギリシャ神話には出てこないのですが、北の冠座と対比して夏の夜空では目立って見える星座です。

北の冠座にはギリシャ神話が伝えられていて、牛飼い座とヘルクレス座に挟まれた半円形の星の並びの美しい星座です。ギリシャ神話では酒の神ディオニソスがクレタ島の女王アリアドネに贈った冠だとされています。

そして、その反対側の南の空にはもうひとつの冠の形をした南の冠座があります。古くギリシャ時代には南のリースと呼ばれて草を束ねた輪のように見えるといいます。

二つの冠の形の星座が夏の空には輝いています。

南の冠座には神話はありませんが、北の空の冠座の神話に登場するアテネの若き王子テセウスの冠なのかも知れません。